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現役大学生が熱く語る!受験生におすすめしたい“推し参考書”【後編】

2023.10.31

現役大学生としてStudiCoで受験生をサポートするメンバーたちが、それぞれ受験勉強で役立った参考書を紹介。大学や学年も異なり、専攻もバラバラなメンバー6人が大学受験生におすすめしたい参考書を紹介します。【前編】では、お互いが持ち寄った参考書の推しポイントについて語りましたが、【後編】では更にディープな参考書の活用方法や受験勉強の思い出にまで話題が発展しました。

*この記事の前編はこちら

1. はじめに

【前編】では、現役大学生6人が「わたしの“推し参考書”」を紹介し合いました。今回はそれらの参考書や勉強法を踏まえて自由にトークを展開。勉強法だけでなく、文理の系統も超えたさまざまな話題が飛び出しました。

~登場人物~
・Y.T.さん:大学4年生。専攻は日本語・日本文学史。
紹介書籍『改訂4訂版 地理B統計・データの読み方が面白いほどわかる本』(KADOKAWA)

・M.O.さん:大学4年生。専攻は法学。
紹介書籍『スクランブル英文法・語法 4th Edition』(旺文社)

・M.N.さん:大学4年生。専攻は日本史。
紹介書籍『新詳日本史図説』(浜島書店)

・Y.H.さん:大学4年生。専攻は土木工学。
紹介書籍『化学一問一答【完全版】2nd Edition』(ナガセ)

・Y.K.さん:大学2年生。専攻は社会学。
紹介書籍『日本史用語集』(山川出版社)

・I.T.さん:大学2年生。専攻は物理学。
紹介書籍
オリンピック問題で学ぶ世界水準の物理入門』(丸善) 

2化学で「一問一答」って使えるの?地理Bはデータを暗記!?

-Y.T.さん:
さて、これから気になった部分などについてお互い質問したいと思うけれど、まず化学の『一問一答』の使い方をもうちょっと聞かせてほしいな。Tさんも理系だけど、『一問一答』は使っていた?
-I.T.さん:
うん。私も有機化学と無機化学に関しては『一問一答』を使っていたよ。暗記部分が多いから、演習の参考書と併用していた。
-Y.T.さん:
なるほど。結構範囲も広そうだもんね。
Y.H.さん:
そうなんだ。共通テストで出題される基礎レベルの知識を忘れてしまっている場合もあったから、効率的に復習する必要もあったかな。スキマ時間に少しやっておこう、というくらいの気軽さで勉強できるから、『一問一答』は重宝したな。
それでも結局理系科目は演習量が大事だと思っているから、問題演習は絶対必要だと思うけどね。
ーM.Nさん:
確かに、学校によっては基礎を高校1年生以前に履修している場合もあるから、こまめな復習は大切だよね。
Y.H.さん:
私はTさんの紹介していた地理の参考書が気になるんだけど、地理で暗記っていうのはメジャーではないの?
-Y.T.さん:
私は「地理B」という科目を受験で使っていたんだけど、地理には「系統地理」と「地誌」という2つの分野があるんだ。「系統地理」は地形・天候などのテーマごと、「地誌」は地域ごとに学ぶと考えれば違いがわかりやすいかな。入試では、とある地域の輸入品目など見たこともないグラフが出てくることもあるし、そもそも全てを暗記するのは難しいくらい膨大な量になるよ。そこで「覚えられない!無理!」という気持ちになって苦手意識を持ってしまう人もいるけれど…。
Y.H.さん:
なるほど。そこでデータの“読み方”を身に付けるんだね。
-Y.T.さん:
そうだね。何に注目するべきか、どこを押さえておけば演繹して解答にたどり着けるか、というポイントを押さえられれば問題は解けるから、その考え方をこの参考書から学んだよ。
-M.O.さん:
なるほど〜!2人とも最大限に参考書を活かしている感じがするね。

3暗記の難関「日本史」はどうやって攻略する?

-Y.K.さん:
Nさんはすごく日本史の勉強を研究しているよね。
-N.M.さん:
大学で専攻しているくらいだからね。自分はトータルで10冊くらい日本史の参考書を使っていたんだけど、やっぱり資料集がわかりやすいし、見た目も楽しいから好きだったよ。
-M.O.さん:
10冊はすごい!じゃあ、そんなNさんに聞きたいんだけど、他の教科の負担が大きくて日本史にあまり時間を割けない人が、歴史の流れを手早く理解するにはどうしたらいい?
-N.M.さん:
教科書を音読したり、歴史の漫画を読んだりして、大まかな流れを理解してから知識をつけたらいいと思うよ。
-Y.K.さん:
たしかに、大筋となる通史の流れが理解できていないと、枝葉の知識をつけても体系的に捉えられなかったりするね。
-N.M.さん:
そうそう。だから流れを理解してから、それこそ日本史用語集で深い知識を補完していたよ。資料集と用語集を行ったり来たりしていたかな。
-Y.K.さん:
私も同じ。流れの中でわからない用語が出てきたら調べた。用語集に載っていないような用語だったら「これは覚えなくていいかな」って諦めがついてよかった(笑)。
-N.M.さん:
私も(笑)。日本史も世界史も無限に覚える用語があるのに対して受験勉強をする時間には限りがあるから、用語集に載っているかどうかは1つの指標になるよね。

4. 英文法書の意外な使い方?――自分好みの1冊を!

-Y.T.さん:
Oさんの『スクランブル』の使い方が私にはびっくりだったな。日本語訳を見ながら英作文の練習をしていたんだっけ。
-M.O.さん:
うん。日本語訳を見て作文をする、英作文の練習に使っていたよ。
-Y.T.さん:
確かに、文法の参考書だったら1文に対する解説も厚いから、英作文の練習にピッタリかもしれないね!
私は『英文法・語法 Vintage 3rd Edition』(いいずな書店)を使っていたな!他にも『Next Stage 英文法・語法問題[4th Edition]』(桐原書店)などの類書もあるけど、『スクランブル』が特に良かった点はある?
-M.O.さん:
個人的には重要な部分が赤字になっているところがわかりやすかったかな。それから、全部過去問から出題されていて、1問に対して解説が詳しいのもすごく良かった!分量は多いけれど、重点が絞ってあるから単元ごとに勉強するとそんなに時間が掛からなかったよ。
-Y.T.さん:
なるほど!好みに合わせて選ぶことができそうだね。

5. 受験で使うから…ではなく興味関心を大切に

Y.H.さん:
Tさんの物理の参考書もすごかったね。もともと物理系の学科に進みたかったの?
-I.T.さん:
そうだね。天体に関する物理学とか相対性理論とかに興味があって、『オリンピック問題で学ぶ世界水準の物理入門』を読んでいたよ。得意科目だったのもあるし、やっていて楽しかったから、高校生の時から深い内容を知ることができてすごくよかった。
Y.H.さん:
まさに今の大学の勉強に繋がっているんだね。
-I.T.さん:
実験データをまとめる方法とか、高校物理で習わない発展的な内容まで載っていたのが今に繋がっているね。物理を学べる大学・学部に行きたい!って思えた。
-Y.T.さん:
Nさんの日本史もそうだけど、興味のある分野が大学の学びにがることは結構あるんだね。
-N.M.さん:
私も日本史の勉強がご褒美みたいなところがあったから(笑)。趣味の延長みたいなところがあったかもしれない。志望していた大学の推薦入試は出題の難易度に幅がある問題が多いから、資料集の細かい部分まで読み込んで、この1冊は完璧だって自信を持てるようになるまでやり込んでいたよ。
-Y.T.さん:
すごいな~、それが楽しいんだもんね。もしかすると、日本史の教科書に出てくるような文化財などを、実際に見に行ったりもしたの?
-N.M.さん:
うん。印象深いのは、法隆寺の「玉虫厨子」を実際に見に行ったことだよ。資料集の写真からは小さいような気がしていたけど、実際に見るとすごく大きかった。目にできるっていうのも日本史の楽しさの1つだね。
-Y.K.さん:
私も旅行中に日本史に関係する場所を見つけると、すごく楽しいなって思う。
-Y.T.さん:
そうなんだね!NさんもTさんも、それぞれ興味に基づいて受験生の時から教科の内容を積極的に深堀りした上に、さらに大学でも専攻しているなんて、ただの受験勉強というより大学へのステップアップって感じがしてとても良いね。
2人とも今大学で学んでいる中で、受験生の時からの知識の繋がりを実感している感じがする!
-I.T.さん:
まさにそうだね!
-N.M.さん:
大学受験の時から興味がある分野だったから、当時も日本史の勉強は楽しかったし、今もすごく楽しいよ!

6. 受験生へのメッセージ

最後に1人ずつ、入試に立ち向かう大学受験生へのメッセージを……。
-Y.T.さん:
今回紹介した参考書は、地理を勉強するならおすすめです。あまり周りが使っていなくても、自分にすごく合う参考書と出会えることもあるので、ぜひ探してみてくださいね。
-N.M.さん:
私からは日本史の勉強について。日本史は教科書メインでの勉強もいいけど、疑問に思ったところをチェックしたり、ビジュアルで印象付けたりと、資料集をめくった回数が大事になると思います。ぜひ暗記に資料集を活用してみてくださいね!
-M.O.さん:
英語の点数を伸ばすには、英文法の参考書がおすすめ長文とは違ってスキマ時間に使えます。1問の配点は低いかもしれませんが、ちりも積もれば山となる分野なので頑張ってください!
-Y.H.さん:
『一問一答』の参考書は暗記項目の復習や定着におすすめ。一方で、理系は演習量が大事だと思います。いっぱい頭を使いながら手も動かしてくださいね。
-Y.K.さん:
単語集や用語集はメジャーなもの、学校で配られるもの以外にもたくさんの種類があり、自分に合った1冊は探せば絶対にあるので、ぜひ「これぞ」というパートナーを見つけてみてください!
-I.T.さん:
受験勉強をしている中では、「何のために、そして何を達成したいのか」という目標をしっかりと軸に持って忘れないようにして欲しいです。また、得意科目が1つでもあると息抜きになるし、高得点を取れると嬉しくなるので、これは得意だなという科目や大学でも学びたいと思える科目を作るといいですよ!

7. おわりに

“推し参考書”を持ち寄った現役大学生6人のトーク、…勉強法のヒントや大学の学びへの繋がりなど、少しでも新たな発見が見つけられたなら幸いです。
点数を取るためと考えがちな受験勉強ですが、得意な科目・好きな科目から、大学で学びたいと思える学問分野を見つけることもあります。
興味関心に基づいた参考書、点数を取るために使い勝手の良い参考書など、自分に合ったあなただけの“推し参考書”を、ぜひStudiCoでも探してみてくださいね!

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