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【統計分野】数学1「データの分析」、数学B「統計的な推測」の勉強法とおすすめ参考書7選

2023.12.28

2025年度から始まる新課程の共通テストから、「数学2(数II)」「数学B」「数学C」科目での選択問題の構成が変更され、数学B「統計的な推測」の問題を選択する受験生の増加が想定されています。
大学入試で統計学に関する知識が重要視されている一方で、小中学校で触れる機会の少なかった「統計」分野について、馴染みがないために戸惑う受験生も少なくないでしょう。
「これから統計分野の学習を始めるけど不安だらけ…」「勉強しても点数が伸びない…」――そんなお悩みをこの記事で解消しましょう!
高校数学の統計分野である数学1(数I)「データの分析」・数学B「統計的な推測」の単元を学習する上で意識すべきことや、定期テストから大学入試レベルまでの対策におすすめの参考書を紹介します。

1. 高校数学 統計分野の全体像~各単元のポイント~

高校数学の統計分野では大きく分けて、(1)データの分析(数学1)(2)統計的な推測(数学B)の2つの単元を学習します。
各単元を学習する上でのポイントについて簡単に紹介しますので、ぜひ勉強計画に役立ててください。

1-1. 「データの分析」(数学1)

中学数学でも学習する「代表値(平均値、中央値、最頻値)」や「箱ひげ図」などの内容に加えて、新たに「分散」「標準偏差」「相関係数」について学習します。
この単元では、異なる2つの変数の関係性を明らかにできるかどうかがポイントになります。「分散」や「相関係数」の定義式は一見すると複雑な形ですが、大切なのは式の形を丸暗記することではなく、なぜそのような形になっているのかといった根本について理解することです。
さらに、数学B「統計的な推測」への橋渡しとして、「仮説検定の考え方」についても学習します。ここで学習する内容は数学B「統計的な推測」で学習する(有意水準、棄却域などの用語を含んだ)仮説検定の手順の土台となるため、数学Bを履修する場合には特に抜けのないよう学習を進めましょう。

1-2. 「統計的な推測」(数学B)

「確率変数」の期待値・分散・標準化などに関する計算方法や、「確率分布」(二項分布、正規分布など)の性質について学習します。
この単元では、数学1の「データの分析」や数学Aの「場合の数と確率」、数学2「微分・積分の考え」の知識が必要になります。用語の定義や積分法の理解が不十分な場合には、基本に戻ってイチから復習しましょう。
さらに「母集団と標本」の関係性について学んだ後、母平均・母比率の「区間推定」や「仮説検定」についても学習します。
「区間推定」では、信頼区間の公式を丸暗記するのではなく、自分で導出できるように理解を進めましょう。その際に「標準化」を忘れないように注意します。
「仮説検定」では、“有意水準”や“棄却域”といった用語の定義を理解することが大切です。問題を解く際には、棄却域に着目して“両側検定”と“片側検定”のどちらに該当するのか注意しましょう。

2. 高校数学 統計分野対策におすすめの参考書7選

数学1「データの分析」・数学B「統計的な推測」の理解や問題の解法習得に役立つ参考書・問題集を、単元別に厳選して7冊紹介します。
他の単元も含めた網羅型の参考書ではなく、統計分野のみを取り扱った参考書をピックアップしました。対策を進める上でのポイントについてもあわせて解説するので、ぜひ参考にしてください!

※この章で紹介する参考書は現行課程(2023年度の高校3年生が対象)の「数学1A(数IA)」「数学2B(数IIB)」を取り扱っている書籍を含みます。購入の際は改訂版書籍が刊行されていないか、事前にチェックをお願いします。

2-1. 「データの分析」(数学1)のおすすめ参考書

改訂版 佐々木隆宏の 数学I「データの分析」が面白いほどわかる本 改訂版 佐々木隆宏の 数学I「データの分析」が面白いほどわかる本
数学
分野・単元別
改訂版 佐々木隆宏の 数学I「データの分析」が面白いほどわかる本
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佐々木隆宏/著
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改訂版 佐々木隆宏の数学I「データの分析」が面白いほどわかる本』(KADOKAWA/中経出版)

「ホームルーム」「授業」「講習」の3部構成となっています。
「ホームルーム」では「絵グラフと棒グラフ」「折れ線グラフ」「データの平均とバラツキ」といった、小中学校で学んだ内容を扱っており、統計分野に苦手意識のある場合でもイチから復習することができます。
「授業」では数学1「データの分析」で学ぶ内容について、図やイラストを用いて分かりやすく解説がされています。
「講習」ではセンター試験の過去問や私立大・国公立大の入試問題が掲載されており、本番同様の難易度で演習を積むことができます。
「小中学校の範囲から学習したい」「独学で学習を進める」といった場合におすすめの1冊です。

教科書だけでは足りない 大学入試攻略 7日間完成 データの分析 教科書だけでは足りない 大学入試攻略 7日間完成 データの分析
数学
分野・単元別
教科書だけでは足りない 大学入試攻略 7日間完成 データの分析
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堂前孝信/戸田光一郎
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教科書だけでは足りない 大学入試攻略 7日間完成 データの分析』(河合出版)

「用語の確認」「重要テーマの演習」「センター試験の対策」「2次・私立大試験の対策」の4章で構成されています。
「用語の確認」では「データの分析」での頻出事項の要点がまとめられており、次の「重要テーマの演習」で基本公式を使いこなせるかどうか確認できます。「センター試験の対策」「2次・私立大試験の対策」では自分の受験する試験のレベルに応じて、それぞれ演習に取り組めます。
この参考書は1日60分・7日間の学習での実力完成を想定しているため、試験直前に短期間で「データの分析」を総復習したいといった場合や、「データの分析」に特化してより演習量を積みたいといった場合におすすめの1冊です。

2-2. 「統計的な推測」(数学B)のおすすめ参考書

大淵智勝の数学B「統計的な推測」が面白いほどわかる本 大淵智勝の数学B「統計的な推測」が面白いほどわかる本
数学
数学Ⅱ・B
大淵智勝の数学B「統計的な推測」が面白いほどわかる本
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大淵智勝
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大淵智勝の数学B「統計的な推測」が面白いほどわかる本』(KADOKAWA/中経出版)

数学B「統計的な推測」で登場する用語や公式について、図やイラストを用いてイチから丁寧に解説しています。
問題は例題と演習問題、実戦問題の3種類で構成されています。
例題では解説で紹介された考え方や公式をどのように利用するのか、実際に手を動かしながら確認することができます。少し難度の上がった問題として単元ごとに演習問題が用意されており、解き進めることで自分の理解度を確認できます。巻末には実戦問題として共通テスト過去問と試作問題が用意されており、本番と同様の難易度の問題に挑戦できます。
「イチから復習したい」「独学で学習を進める」といった場合におすすめの1冊です。

教科書だけでは足りない 大学入試攻略 統計的な推測 教科書だけでは足りない 大学入試攻略 統計的な推測
数学
数学Ⅱ・B
教科書だけでは足りない 大学入試攻略 統計的な推測
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長谷川進/著
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教科書だけでは足りない 大学入試攻略 統計的な推測』(河合出版)

数学B「統計的な推測」に関する内容について、共通テスト出題レベルまでをカバーした問題集です。
「基本事項と練習問題」(全15節)で共通テストに頻出の重要事項をおさらいし、共通テスト対策の演習問題(14回分)を解くことで本番にも対応できる応用力を身につけることができます。
この参考書は、1日60分・2週間の学習で「統計的な推測」の基礎を完成させることを想定しており、「短期間で演習を積みたい」「共通テスト対策に使える問題集を使用したい」といった場合におすすめの1冊です。

大学入試 苦手対策! データの分析 確率分布 統計的な推測 に強くなる問題集 大学入試 苦手対策! データの分析 確率分布 統計的な推測 に強くなる問題集
数学
分野・単元別
大学入試 苦手対策! データの分析 確率分布 統計的な推測 に強くなる問題集
0
嶋田香(数学)
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大学入試 苦手対策! データの分析 確率分布 統計的な推測に強くなる問題集』(旺文社)

数学1「データの分析」、数学B「統計的な推測」に関する入試頻出事項を網羅した問題集です。重要事項の確認や例題は穴埋め形式になっているため、解法の手順を押さえながら自分に抜けている知識も同時にチェックすることができます。
その後練習問題を解くことで、実際の入試問題レベルの演習を積むことができます。練習問題の解答は別冊となっており、解法のポイントや別解、問題に関連した発展的な内容などについても解説されています。自分の解答の正誤確認だけに留まらず、他の単元とのつながりや別の角度からの視点を意識して問題を振り返りましょう。
ひと通り「データの分析」「統計的な推測」の学習を終えた後に、「自分が苦手な範囲を克服したい」「1冊で統計分野の学習を完結させたい」といった場合におすすめです。

2-3. [番外編]統計学に関する書籍

高校数学の統計分野についてより理解を深めるために――大学入試対策用ではない書籍や問題集についても紹介します。そのため高校数学の範囲外を扱っている部分もありますが、高校数学を通じて統計学に興味を持った場合にはぜひ参考にしてください。

完全独習統計学入門 完全独習統計学入門
数学
数学Ⅱ・B
完全独習統計学入門
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小島,寛之,1958-
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完全独習 統計学入門』(ダイヤモンド社)

統計学で登場する専門用語や考え方などについて、図やイラストを用いて分かりやすく解説されています。
2部構成となっており、第1部では高校数学の範囲にも該当する、数学I「データの分析」で扱う「平均値」「分散」から数学B「統計的な推測」で扱う「区間推定」「仮説検定」まですべて網羅しています。
第2部ではt分布を使った検定・区間推定を扱っており、大学数学の範囲にあたる読み応えのある内容となっています。
中学数学までの知識を使って統計学について解説されているため、高校数学に苦手意識のある場合でも難なく読むことができます。問題集ではないため、統計分野で登場する用語について、根本から理解したいという場合におすすめの1冊です。

日本統計学会公式認定 統計検定 3級・4級 公式問題集[2018-2021年] 日本統計学会公式認定 統計検定 3級・4級 公式問題集[2018-2021年]
数学
数学Ⅱ・B
日本統計学会公式認定 統計検定 3級・4級 公式問題集[2018-2021年]
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日本統計学会
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日本統計学会公式認定 統計検定3級・4級 公式問題集[2018〜2021年]』(実務教育出版)

統計学に関する知識や活用力を評価する検定試験である、「統計検定」3級・4級の過去問題集です。統計検定3級では数学1「データの分析」の知識がメインに問われるため、大学受験対策の学習にも利用することができます。
ある程度高校の問題集を解き、さらに統計分野に関する演習を重ねたいと感じている場合におすすめです。高校数学を通じて統計学に興味を持った場合には、統計検定2級(大学基礎科目レベル)にもチャレンジしてみるとよいでしょう。

3. まとめ

高校数学の統計分野に焦点を当てて、勉強法やおすすめの参考書について紹介しました。
数学1(数I)「データの分析」・数学B「統計的な推測」は、他の単元と比較して履修内容がそこまで多くないため、短期間で集中して学習を進めるのがおすすめです。その際には数学A「場合の数と確率」、数学2(数II)「微分・積分の考え」といった他の分野との関連性も意識しましょう。
また、共通テストでは「データの分析」「統計的な推測」に関する出題がある一方で、大学によっては国公立大2次試験や私立大入試で統計分野の単元が出題されない場合があります。事前に志望する大学の出題傾向をしっかり調べ、把握しておくことが大切です。
慣れない統計分野の問題に不安を感じることもあると思います。しかし、それはどの受験生も同じ。問題形式や傾向を理解して万全に対策しておくことで、自信を持って試験本番に臨めるようになります。
この記事で紹介した参考書や問題集も活用して、統計分野の攻略を目指しましょう!

StudiCoサポーター Y.H.
中央大学 理工学部 合格