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世界史の大学受験対策に必要な「一問一答」 ~効果的な使い方とおすすめ問題集5選~

2019.05.16

世界史の受験勉強を始めたばかりで、どのような参考書や問題集を使えばよいか、まだよく分からないという人も多いのではないでしょうか。世界史対策の勉強法に悩むようなら、迷うことなく「一問一答」問題集に着手するのがおすすめ。
入試における世界史の出題形式は各大学さまざまですが、基礎となる歴史用語の正確な暗記が攻略の土台となることは、どんな大学においても共通しています。この記事では、「一問一答」の効果的な使い方や使用するべきタイミング、おすすめの問題集を紹介します。

1. 世界史の勉強に効果的な「一問一答」の使い方

1-1. 「一問一答」が必要な理由

大学受験の世界史を勉強する上での最終的な目標は、歴史の流れやそれぞれの出来事の因果関係を理解することです。そしてその土台となるのは、歴史用語とその意味についての正確な知識です。
覚える知識量が膨大な世界史では、ひとつひとつの知識を定着させることが非常に重要です。近年、思考力・表現力を重視する出題が増えてきていることは事実ですが、そもそも正確な知識がなければ思考することもできません。
そうした基礎知識の定着のために役立つのが、「一問一答」形式の問題集です。
「一問一答」とは文字通り、1つの問いに対して1つの答え(用語)が掲載されている問題集のこと。歴史用語を覚えていくのは長い道のりですが、この「一問一答」問題集を上手に活用して地道に知識を蓄えていきましょう。

1-2. 問題集を使い始める時期は?

「一問一答」問題集は、世界史の学習を始めた時点でぜひ1冊用意してください。まだ歴史の流れが頭に入っていない状態でも大丈夫です。
もちろん「歴史は流れを把握すべき」です。それは確かに正しいのですが、流れを理解するためには、まず重要な人物や地名、出来事に関する知識がなければいけません。
細かな知識を着実に蓄えていき、それがいつしか頭の中でパッチワークのようにつながることで、初めて世界史の流れが見えてくるものなのです。
「一問一答」を使うことで歴史の流れを理解するための基礎となる知識を定着させることができるので、「まだ古代オリエントしか学習していない」という場合でも、その部分を「一問一答」で勉強して知識を頭にたたきこんでおくことには大いに意味があるのです。
同時に、すでに世界史の大まかな流れが頭に入っている人にとっても、「一問一答」は有用です。
例えば、学校の授業で「現代史」を学んでいる頃には、すでに「古代」の細かな用語が抜け落ちてしまっているとしても不思議はありません。そこで、模試や学校の定期試験を受けるタイミングなどに毎回試験範囲を「一問一答」で確認するようにしておけば、入試直前期を迎える頃にはすでに既習事項を何度も繰り返し復習していることになるので、基礎知識を定着させるのに大いに役立ちます
世界史を学び始めたばかりの頃から入試直前期まで、長く使うことができて役立つ問題集、それが「一問一答」なのです。

1-3. 「一問一答」のスタンダードな使い方

通常「一問一答」では、問いに対する答えの部分が赤シートで隠せるように色つきで印字されています。したがって、赤シートを使って、問いに対する答えを暗記していくのがスタンダードな使い方です。歴史用語の定着を図るには、英単語と同様、何度も繰り返し学習することが大切です。
また、入試本番は厳しい制限時間があることを意識し、ただ覚えるだけでなく、問いを見た瞬間にパッと答えが言えるくらいやりこんでおくことをおすすめします
また、多くの「一問一答」問題集では各問題にチェック欄が付いています。間違えた問題、もしくは正解した問題に印をつけておけば、2周目以降に効率よく学習できます。
また、中国史」の用語暗記に際しては漢字を書いて答える練習が必須です。必ずペンと紙を用意して取り組みましょう。

1-4. 差がつく!ハイレベルな「一問一答」活用法

「一問一答」の使い方はこれだけではありません。
同じ問題集を繰り返し解いていると、特に記憶力のすぐれている人などは、問いの部分を細かく読まなくても、なんとなく答えが分かってしまうようになります。もちろん、正確な知識が定着した結果としてそうなっているのであれば問題ないのですが、実は用語だけが頭に入っていて、その言葉の意味する内容については知識が曖昧であることも多々あります。そうなると、入試の正誤問題や論述問題に対応できません。
そのため、1冊を何周か繰り返し勉強した後におこなうハイレベルな活用法として、スタンダードな使用法とは逆の方法、つまり、解答(用語)部分を見て、問題文(用語の定義)に当たる部分を答えるという方法があります。
この場合、問題文(用語の定義)を一字一句そのまま言えるようになる必要はありませんが、その用語の理解が曖昧でないかどうかは自分で厳しくチェックする必要があります。
この学習を通じて、「問題文⇔用語」をどちらからでも素早く答えられるようになれば、世界史の基礎知識はもはや盤石と言えるでしょう。

1-5. 授業の直後・直前に「一問一答」

「一問一答」を使うのに特におすすめのタイミングは、授業の直後や直前です。
授業を聞いた後すぐに使うことで、記憶が新しいうちに知識の定着を図ることができ、理解が曖昧な部分を確認することもできます
また、歴史の授業では、前回習ったことが次の授業にも出てくることがほとんどなので、授業の直前に「一問一答」で復習しておくことで、「この人誰だっけ?」「この言葉ってどういう意味だっけ?」という事態に陥ることを防ぎ、毎回の授業がより深く理解できるようになります。
さらに、「一問一答」は休み時間や通学時間といった短い時間でも、効率良く学習することが可能です。本番の入試を意識した問題集では、まずリード文がありその下に複数の問いがあるという構成が一般的ですが、このような問題を普段の勉強の中で解くにはある程度時間がかかります。そのため、スキマ時間を利用して世界史の勉強をするには、「一問一答」がベストだと言えるでしょう。

2. 自分に合った「一問一答」問題集を見つけよう

「一問一答」問題集は、さまざまな出版社からそれぞれ特色を持ったものが刊行されていますが、何種類も買う必要はありません。自分に合った1冊を見つけ、あとはその問題集に線を引いたり書き込んだりしながら、ぼろぼろになるまで完璧に覚えこむ方が効率的で、自信にもつながります。自分に合った1冊を選んでやりこんでください。
国公立大志望者で、センター試験や論述の対策がメインとなる人は、頻出語句のマスターを優先するべきなので、掲載語数の多さにはこだわらなくてもよいでしょう。
一方、難関私立大志望者は、教科書に載っていないような難しい用語が出題されることがあるため、掲載語数が多くレベルの高い「一問一答」問題集を選ぶことをおすすめします。

3. 世界史「一問一答」おすすめの問題集5選

続いては、おすすめの「一問一答」問題集を紹介していきます。

山川一問一答世界史 第2版』(山川出版社)
問いに対して答えが赤字で表記されているオーソドックスな「一問一答」問題集です。類書に比べてシンプルなつくりですが、使いやすく誰にでもおすすめの1冊です。
重要度のランクが3段階で表示されていますが、この重要度は同じ山川出版社の『世界史用語集』の「頻度」(教科書掲載頻度のこと)とリンクしています。章立ても山川出版社の教科書や用語集と同じです。山川出版社の教科書や用語集を使っている人は多いと思いますが、それらと合わせて使いたい人にはおすすめです。

山川一問一答世界史 第2版 山川一問一答世界史 第2版
地歴
世界史
山川一問一答世界史 第2版
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今泉博/編集
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センター攻略 よくでる一問一答世界史 第2版』(山川出版社)
掲載語数は約2850語と他よりやや少なめですが、センター試験を念頭に置いた勉強であればこの1冊で十分カバーできます。センター試験で狙われやすい史料や地図を伴う問いなど、出題頻度の高い問題を網羅しているので、効率よく実力を身につけることができます
随所に歴史上の名言・格言が載せられており、楽しみながら勉強できるでしょう。

センター攻略 よくでる一問一答世界史 第2版 センター攻略 よくでる一問一答世界史 第2版
地歴
世界史
センター攻略 よくでる一問一答世界史 第2版
0
小豆畑和之/編集
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世界史B一問一答【完全版】2nd edition』(ナガセ)
「東進ブックス」シリーズの「一問一答」で、類書に比べ分厚さが目立ちますが、その分かなり細かい歴史用語まで網羅されているのが特徴です。
掲載語数が多いだけでなくさまざまな工夫があります。たとえば問題文の中にある歴史用語も赤シートで隠せるようになっているため、解答を見て問題文の赤文字を隠すという、通常とは逆の発展的な学習も可能です。
イメージが湧きにくい用語にはイラストがついているのもポイント。目次が非常に細かく、苦手意識のある単元のページが一目で分かります。テーマ史・地域史も充実しており、完璧にやりこめばかなりの知識が得られます。早稲田大学や慶應大学など超難関私立大を狙う人や、世界史が得意で得点源にしたいという人にはおすすめです

世界史B 一問一答【完全版】2nd edition 世界史B 一問一答【完全版】2nd edition
地歴
世界史
世界史B 一問一答【完全版】2nd edition
4.6
斎藤整/著
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入試に出る 世界史B 一問一答』(Z会)
東進ブックスの「一問一答」と同じく、問題文中の赤字も赤シートで隠すことができます。こちらの「一問一答」のメリットは、各章末に地域ごとの年表が掲載されており、地域史と同時代史がまとまっている点にあります。
「一問一答」には各知識を関連させて覚えるのが難しいという難点がありますが、この年表を使えば、「タテの歴史」と「ヨコの歴史」を整理することができ、それぞれの用語を歴史の流れの中で有機的に記憶することができるのです。
また、「ムガル帝国のアクバルとアウラングゼーブの対比」や、「清の一連の対外戦争敗北の結果」など、まとめて整理した方が良い知識については随所に分かりやすく表にまとめられており、「一問一答」で覚えた知識を相互に関連付けることに役立ちます。通史の「一問一答」だけでなく、地域ごとにまとめた章や、難問だけを集めた章もあり、さまざまな切り口から勉強することができるのも便利です。

入試に出る 世界史B 一問一答 入試に出る 世界史B 一問一答
地歴
世界史
入試に出る 世界史B 一問一答
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Z会編集部/編集
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一問一答 世界史Bターゲット4000 改訂版』(旺文社)
「基本:教科書復習レベル」「標準:中堅私大・センターレベル」「応用:難関大レベル」の3レベルに分かれており、それぞれ独立して先史時代から現代までを扱っている点が特筆です。そのため、まずは「基本」だけを学習し歴史の流れの大枠をとらえてから、徐々にレベルアップを目指すといった勉強法が可能です
年号のゴロ合わせでの覚え方や、覚えにくい用語の「力技での覚え方」なども掲載されており、多様な角度から暗記することができます。

 一問一答 世界史Bターゲット4000 改訂版 一問一答 世界史Bターゲット4000 改訂版
地歴
世界史
一問一答 世界史Bターゲット4000 改訂版
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上住友起/著
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4. まとめ

最後にこの記事のポイントを振り返ります。
「一問一答」問題集を使って勉強する上でのポイントは次の3つです。

  1. 世界史を勉強する人は、「一問一答」問題集を1冊用意。重要用語をひたすらインプットしていくのが世界史学習の第一歩です。
  2. 授業の前後、休み時間や通学時間など、スキマ時間を使って何度でも繰り返し勉強しましょう。
  3. 「一問一答」は掲載語数や構成など、出版社によってさまざま。志望校を見据えて自分に合ったものを選びましょう。

「一問一答」はあくまでも補助的な問題集ですが、世界史の勉強として重要な「出来事の背景や因果関係」を理解するためにも有用です。うまく活用し、知識定着・実力アップに役立てましょう。

松屋 直子 先生
学生時代シリアに留学。大手学習塾で集団・個別両方の指導を経験した後、神奈川県の私立中高一貫校で社会科専任教員として5年間勤務。専門は世界史。子育てにも奮闘するお母さん先生。
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