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英検準1級二次試験の直前対策! ~高校在学中から準1級合格へ~

2023.02.10

難関の英検準1級、一次試験を通過したら二次試験も確実に合格したいですよね。英検は一次試験の合格発表から二次試験まで期間がおよそ1か月と短く、一次通過を知ってから対策を始める場合は時間が限られています。
この記事では、高校在学中に英検準1級を取得した現役大学生の視点から、短い対策期間でも合格に少しでも近づくための方法をアドバイスします。
(StudiCoサポーター M.O. / 上智大学)

※本記事は、2023年11月時点の情報に基づいています。受験の際は、英検公式サイトで最新情報をご確認ください。

※本記事は、複数ある試験方式のうち、最も標準的な「従来型」を前提に解説しています。他の試験方式については英検公式サイトをご参照ください。

1. 高校生のうちに英検準1級を取得するメリット

二次試験対策についてレクチャーする前に、高校生のうちに英検準1級を取得するメリットを、現役大学生の視点から改めて解説します。

1-1. 大学入試対策にも通じる

英検準1級レベルの単語力があると、共通テストの出題範囲もカバーできます。共通テストのリーディング問題を解くにあたって、「わからない単語」があるという状況は格段に少なくなるでしょう。
私自身、英検準1級を高校3年生の時に取得しましたが、その後、共通テストの前身であるセンター試験を受験した際には、英語長文問題を解く上でのハードルをほとんど感じなくなっていました。
また準1級レベルの問題に対策を重ねることで、外国語学部など国際色が強い学部に加え、早慶上智など一部難関私立大学の入試にも対応できるようになるでしょう。特に英検準1級一次試験Part3の読解問題において求められるスピードと正確性を極めていると、難関大学の長文読解問題への抵抗も減ることと思います。英検の問題は選択回答式なので、私立大学の問題とは特に親和性が高いと言えます。

1-2. 資格としての優位性が高い

英検準1級を持っていると、共通テストの英語成績をみなし満点(※)とする大学もあります。
また、大学に入学後、英検準1級を持っていることによってアドバンテージが働くことがあります短期留学に行く際に英語力の証明として利用できたり、国家公務員試験の英語試験の加点を申請できたり、大学入学後、英語授業の単位付与を受けることができたりします。
実際私も英検準1級を取得していることで、大学の英語力認定要件を満たすことができ、オンライン留学プログラムへスムーズに応募できた経験があります。家庭教師や塾でアルバイトをする際にも、高い英語力の証明となりました。一般的に英検2級以上は資格的に評価されることも多いですが、準1級はさらに高い英語力を持っている証明となります。

高校生の時に大学受験を意識しつつ、半永久的に英語力を証明できる資格を取得するメリットは大きい――このような合格後のアドバンテージを再認識した上で、英検準1級の二次試験対策に臨みましょう!

(※みなし満点…利用対象となる試験・教科の成績を満点とみなすこと。英検特定級の取得で実質的に共通テスト「外国語」の受験が免除されるケースがある)

2. 英検二次試験 2級と準1級の違い

英検準1級を受ける人は、今までに英検を受験したことがあるケースが多いかと思います。英検2級と準1級の二次試験、難易度の差はどのくらいなのでしょうか。
まず、二次試験の構成の差から見てみましょう。

準1級 
・自由会話
・【イラスト問題】4コマのイラストの展開を説明する
・【質疑応答】カードのトピックに関連した質問
・【質疑応答】カードのトピックに関連した受験者の意見を問う質問(2問)
・【質疑応答】カードのトピックに関連した社会性のある内容について、受験者の意見を問う質問

2級 
・【音読】60語程度のパッセージの音読
・【パッセージ問題】パッセージの内容に関連した質問
・【イラスト問題】3コマのイラストの展開を説明する
・【質疑応答】カードのトピックに関連した受験者の意見を問う質問
・【質疑応答】一般的な話題について受験者の意見を問う質問

準1級では「音読」がなくなり、イラストで出題されるナレーション問題や質疑応答問題が中心となります。音読試験で英語の正しい発音ができているかがみられていた2級とは違い、発音はできて当たり前、スピーキングスキル面がより重視されることに注意しましょう。
また、質疑応答の問題形式自体は変わらないものの、ナレーション問題のイラストが増え、より長い内容を英語で説明する必要があります。

3. 準1級二次試験に必要な対策

3-1.自由会話のポイント ~問答実例集~

・内容:自己紹介
・ポイント:面接官に質問されそうなトピックに対する回答を用意しておく
自己紹介に基づいた質問をいくつか受けることがあります。面接官に質問されそうな想定トピック(突っ込まれそうな部分)に対する回答を事前に用意しておき、質問に対して慌てずに答えられるよう対策しましょう。
以下、実際に想定される問答について具体例を紹介します。

●実例パターン(1)

・Question
What do you do in your free time?
(休みの日は何をして過ごしていますか)

・Answer
I love music, so I often play the piano.
My hobby is eating good food. I sometimes cook dinner with my family.
I always study in my free time, because my club activity is so busy.

このように自分の好きなことや趣味について話しつつ、どんなことをしながら過ごしているかを答えます。

●実例パターン(2)

・Question
What do you do on school days?
(学校がある日は何をしていますか)

・Answer
After school, I talk with my friends. After that, I go home and study.
I often study at school. I do my homework with my friends.
I do club activities after school. I belong to the ○○club. We practice for a tournament next month.

このように、日常的な自分の行動について英語で言えるように準備しておきましょう。
高校生の場合は勉強や部活、放課後の過ごし方を思い返しておき、事前に英作文してまとめておくと本番の時にすらすらと言葉が出てきます。

●実例パターン(3)

・Question
Where did you come from, and how?
(どこから、どうやってここに来ましたか)

・Answer
I come here from ○○ City by train. It took me about 1 hour.

この問いは答え方が定型化されているので、構文パターンを覚えておきましょう。

3-2. ナレーション問題の攻略方法

・内容:4コマのイラストを見て2分間説明
・ポイント:とにかく問題形式と発話に慣れておく
二次試験では一次試験で求められたような難しい単語を使う必要はありません。状況を理解してすぐに英作文ができる能力が求められます。4コマのイラストで示された状況をすぐに理解し、英語で説明する瞬発力が必要です。
試験1ヵ月前からトレーニングに取り組む場合は1日に1題を15分ほどかけて対策、2週間前から取り組む場合は1日に3題程度を45分ほどかけて解くようにしましょう。
ただし、持っている参考書に収録された問題数が少なく、多くの問題を解いて対策することが難しいケースもあるかもしれません。英検ホームページに掲載された過去問を探したり、学校に英検の過去問が保管されていないか先生に聞いてみたりして、材料を集めるのもよいでしょう。
このセクションを攻略するには慣れが必要なので、とにかく多くの問題を解いて本番までに流れを押さえ、確実かつスムーズに対応できるようにしましょう。

3-3. 質疑応答問題の攻略法

内容:カードの内容に関する質問、カードのトピックに関して自身の意見が求められる質問(2問)、カードのトピックに関する社会性のある内容について自身の意見が求められる質問の計4問
ポイント:参考書の模範解答パターンを暗記し英訳スピードを上げる
自身の意見が求められる問題は、落ち着いて自分の意見を形成し、瞬時に英訳する力が求められると言えるでしょう。
ここの対策は、まず例文を暗記することが有効な学習方法です。
はじめから英語で高度な質問に対する答えを自分の考えに即して意見を形成することは、かなりレベルが高いです。まずは、賛成・反対の立場を日本語で頭の中で考えてから、話しやすい立場で根拠ある回答を作成しましょう。
参考書には、本パートの模範回答として、賛成・反対の両方の意見が掲載されています。それらの参考書の例文を暗記することで、解法パターンを覚えていくことができます。例文を覚え、使えるフレーズを増やしたり、解法の型を使いこなせたりするようにすることで、英語がすらすらと出てくる状態にしましょう。

*おすすめの参考書

14日でできる! 英検準1級 二次試験・面接 完全予想問題 14日でできる! 英検準1級 二次試験・面接 完全予想問題
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14日でできる! 英検準1級 二次試験・面接 完全予想問題
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『14日でできる! 英検準1級 二次試験・面接 完全予想問題 改訂版』

2週間前くらいから対策に取り組む場合、1日2題の問題に挑戦しながら、答えのパターンを暗記するくらいのペースでトレーニングを積むとよいでしょう。何度も書いて覚える必要はありませんが、模範解答の音読を繰り返すなど、面接試験の実践を意識しながら取り組むこともポイントです。

4. まとめ

難関といわれる英検準1級の二次試験、対策のポイントは掴めましたでしょうか。
問われる英語力はレベルが高いものの出題形式は一定なので、やはりここでも問題への「慣れ」と事前のパターン想定が物を言います。日頃から本番での試験官との問答をイメージしておくことが大事です。
高校生のうちから英検準1級を取得しておくメリットをここで再認識した上で、集中的な対策のモチベーションに繋げましょう。応援しています!

StudiCoサポーター  M.O.
上智大学法学部 合格