「生物」を選択する大学受験生に向けて、東大合格をつかんだ先輩たちから勉強法のアドバイス!
シンプルながらも本質を捉えた東大生たちからのメッセージは必読です。暗記事項・計算問題といった、受験生物特有の「クセ」を攻略するためにも、勉強を進める上での心構えとしてぜひ参考にしてください。
1. 生物の用語が覚えられない…
【東大生の回答】
生物は暗記事項が多いから大変ですよね。まず学校で配布されている資料集を活用するのをおすすめします。
私の場合は写真や図説、イラストで目から覚えると記憶に定着しやすかったです。ただ図を眺めているだけでなく、ルーズリーフに自分でも絵を描き、関連する用語を書き込み、要点を簡単に記入する。自分で描くことで細部まで理解が深まり、記憶も定着したように思います。
図を覚えるときには「なぜそうなるのか」という因果関係を意識するといいですよ。ただ知識を暗記するだけではすぐに忘れてしまうので、基本の問題をこなして実力をつけていくようにしてください。暗記(インプット)→問題演習(アウトプット)を繰り返していきましょう。
(東京大学・医学部 O.Y)
2. 生物の受験対策に教科書は必要?
【東大生の回答】
結論から言うと、教科書を全く使用しないのは論外です。教科書を用いない勉強では確実に落ちると言っても良いです。
センター試験にせよ、2次試験にせよ、いずれも教科書に書かれている内容を中心に出題されます。センター試験について言えば「生物基礎」も「生物」も、設問のほとんどが教科書の内容を理解しておけば解答できる知識問題です。どんなアプリや参考書を使うにしても、必ず教科書を併用してください。
また、情報量が非常に多い生物の資料集も勉強の助けになります。教科書を読んで、疑問に思ったり更に詳しく解説がほしいと感じたりした場合は、どの出版社のものでも構わないので資料集を活用すると良いでしょう。
さらに定期テストや実力テストで高得点を取るためには、「アウトプット学習=問題集の演習」をおこないましょう。1年生の内であれば、受験用ではなく基礎~標準問題集(例えば『セミナー』や『リード』など傍用問題集)でOKです。
(東京大学・農学部K.K)
3. 苦手な計算問題を攻略したい!
【東大生の回答】
センター試験でも生物・生物基礎は、計算問題が正答できるかで点数差がつきやすいので対策は大切ですね。しっかり苦手を克服していきましょう。
生物で出題される計算問題は決して難しいものではありません。基本的な公式とそれを導く原理を押さえておけばできるようになります。
例えば尿形成の計算が苦手だと言う人は、クリアランスC(血漿から特定の物質が除去される速度)の考え方を理解していない場合がほとんどだと思います。「Cを求める公式がわかっているか」また「イヌリンのような再吸収率=0%となる物質のCが糸球体濾過量を示す理由を説明できるか」など、本質をつかむ学習をできるがキーポイントとなります。頑張ってください!
(医学系大学院 N.T)
*【東大生のお悩み相談Q&A】について理科の記事は3科目分あります。ぜひ他の科目の記事も合わせて読んでみてください。
>> 【東大生のお悩み相談Q&A】物理の勉強法を教えて!東大生が語る大学受験「物理」攻略への道
>> 【東大生のお悩み相談Q&A】化学の勉強法を教えて!東大生が語る大学受験「化学」攻略への道