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【東大生のお悩み相談Q&A】 東大生に学ぶ大学受験「数学」の勉強法 ~数学の「なぜ?」を解決する苦手からの脱出ルート~

2019.05.09

「数学」の勉強法に悩む大学受験生に、東大合格をつかんだ先輩たちがアドバイス!
東大生たちが編み出した勉強法は、実際に合格という成果を上げた信頼できるものばかりです。中には、受験時代、数学が苦手だった先輩の勉強法改善エピソードも。
東大生たちからの、厳しくも温かいメッセージ。受験で成功をおさめた先輩たちの勉強に対する「考え方」も一緒に学んで、合格までの距離をぐっと縮めましょう!

1. 数学の受験勉強、何からスタート?

Q:数学の受験勉強、何から手をつけていいか分かりません...。(高校2年生・男子)

【東大生の回答】

大事な1年が始まりましたね。
数学の受験勉強をどのように始めていったらよいか、自分の経験も含めてまとめてみました。

(1)公式や基本事項をマスター
まずは教科書!夏以降の本格的な入試問題演習に入る前に、教科書にある基本事項を押さえておきましょう。公式を丸暗記するのではなく、使い方を含めて身につけるようにすることが大切です。
私も学校の先生にアドバイスを受けて、高3になる前に、教科書の例題をひと通り復習しました。また、実際の入試問題と教科書の問題を比較・検討してみると、どのように入試問題にその公式が含まれているかが分かってきます
まずは教科書に載っている公式や基本事項を徹底してマスターすることから!

(2)頻出問題を繰り返し解く
入試問題はほとんどの場合、教科書レベルの公式を使いこなすことで対応できるものです。
チャート式』シリーズ(数研出版)などの参考書や学校の入試問題集で、いくつかの公式が融合した頻出問題を繰り返し解いて、「公式の使われ方を見抜く力」と「公式を使って最後まで解く計算力」を養っていきましょう。繰り返しが大事です。

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(3)本当に理解して解答できているかをチェック
解けなかった問題の模範解答を読んだり解説を聞いたりして分かったつもりになっていても、実際に取り組んでみたら解けなかったということはありませんか?
できない問題があった時は解答・解説を読むだけで終わりにするのではなく、必ずもう一度、解説を見ないで解き直すことをオススメします。
私は1度間違えた問題は必ず2回解き直しました。本当に理解しているかどうかは自分の言葉で書くと確認できますよ。
あと、どうしても欠かせないポイントを最後にもう一つ...

(4)速く正確に計算する力を身につける
計算力不足でせっかくの点を落とすケースは結構あります。
実際、数学のテストで犯すミスの大部分は「計算ミス」です。速く確実な計算力を身につけることが大事です。これも地道な積み重ねしかありません。
一朝一夕では身につかない力なので、練習を繰り返すことが大切です。頑張りましょう。
(東京大学・工学部 F.K

2. 数学の授業が速くてついていけない…

Q:2年になって数学の先生が替わりました。その先生は黒板を書くのも説明も速いです。このままだと授業内容が分からないまま先に進んでしまいそうです…。どうしたらいいですか?(高校2年生・男子)

【東大生の回答】

数学IIは単元数も多くなり、内容も高度になるので授業のペースが速くなることは仕方の無いことだと思います。まず授業を重視した勉強にシフトすると良いでしょう。
「予習→授業→復習の流れ」を具体的にガイドします。

〈予習〉
授業では、定義・定理、そして公式を理解することが大切です。
そのため、予習の段階で定義・定理の解説と公式の導出過程を読んで、理解が難しい箇所などをあらかじめチェックしておきましょう。事前にチェックしておけば先生のスピードにもついていけるようになると思います。

〈授業中〉
授業中は先生の話を聞くことに集中しましょう。解法のポイントが含まれていますからそれをノートにまとめるようにします。
授業では予習の段階で自分ではわからなかったことを解決できるように、先生の解説をしっかり聞きましょう。また、解説の中で補足的な知識や関連事項の説明もなされる場合が多いので、ノートにしっかり書き留めましょう。
特に数学では、文字に表れていない「どうしてその方針で解答しているのか・どこに解答の糸口があるのか」といった説明を先生が口頭で何気なくしゃべっていることが多くあるので、それを聞き逃さないようにしてください。

〈復習〉
復習は基本的には問題演習になります。第一の目標としては定義や定理を理解して、公式が使えるようになることが挙げられます。公式の使い方を覚えるような問題では、きちんと公式が覚えられているか教科書を見ながら復習すると良いでしょう。特に「例題」は必ずマスターすること。
学校の問題集は基本問題を中心に、自分なりに少し考えてみて、それでもわからなかったらノートや参考書、教科書を見て、ヒントを探して再び解くと良いでしょう。その後、何も見ないで解けるようになるまで演習。それから考えても腑に落ちないところは遠慮なく先生や数学が得意な友達に訊ねてみましょう。質問をして納得するのも立派な勉強です。
あれこれ手を広げず、教科書(授業)中心に学習して基礎的な力を身につけていきましょう。頑張ってください。
(東京大学・農学部 K.K

3. 数学の公式が覚えられない!

Q:数学の公式が同じような公式ばっかりで覚えきれません。(高校1年生・女子)

【東大生の回答】

数学の公式は丸暗記して使うものではありません。理解して使って覚えていくものです。
最初は教科書にある公式の証明をよく読んで、その公式が成り立つ仕組みを理解しましょう。教科書は公式の導き方がきちんと説明されているのでオススメです。
理解できたと思ったら、その公式を使う問題をたくさんこなしてください。まずは、教科書の「例題」と「練習」です。これは超基本なので絶対に手抜きしないこと!
次に、4STEP』や『クリアー』などの教科書傍用問題集(数研出版)の基本問題をやりましょう。

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よく使う公式なら、たくさんの問題を解いて使っているうちに自然と覚えられます。使用頻度の低い公式は丸暗記するよりも、自分が知っている公式を組み合わせて導出できるようにトレーニングを積み重ねていきましょう。
(東京大学・理科一類 K.K)

4. 教えて!数学の「証明問題」勉強法

Q:数学の証明問題はどうやって勉強したらいいですか?(高校2年生・男子)

【東大生の回答】

数学の証明問題と一言で言っても様々なタイプがあります。
しかし、全体を通して言えるのは「結論から遡りながら『結論を証明するにはコレが言えれば良い』という置き換えをしていく」ということです。スタートからやみくもに考えるのではなく、ある程度ゴールの目星をつけてから、そこに向かって一直線で進んでいくというイメージです。
証明問題を含め、数学学習の基本は「問題を解くことを通じて、数学がわかること」なので、以下の点も参考にしてください。

〈自分で問題を解く〉
いくら良い講義を受けても、問題が解けるようになるとは限りません。聞いて理解することと、自分で問題が解けることは異なるということを心に留めておきましょう。

〈きちんと理解すること〉
テクニックや解法を暗記しても本当の実力にはなりません。暗記で解けるくらいの問題は、定期テストくらいにしか通用しないことをわきまえておきましょう。

〈良い方法は吸収しよう〉
数学には歴史と体系があります。安定した得点を狙うなら、自分のひらめきに任せるだけでは限界があります。
数学の実力をつけるには、自分で考える(発想力)ことと、すでに確立されている方法を吸収する(知識)ことのバランスをとって学習することが大切で、このどちらが欠けても効率よく力を身につけることはできません。
数学のどの分野の学習でも言えることですが、「自分で問題を考える」→「解答・解説で理解する(吸収する)ことの両方が大切です。
(東京大学・農学部 O.T)

5. どの「問題」にどの「解法」を使うのかわからない

Q:数学が苦手です。例題を見てなら問題は解けますが、色々な問題が出てくるとどの解法を使えばいいのか分からなくなってしまいます...。(高校2年生・女子)

【東大生の回答】

私も受験生の時に同じような経験をしました。特にテストで難しい問題が多く出るとき、どのやり方で解くのかさっぱり分からないという経験です。
例題を繰り返し解くことは、数学における非常に重要な勉強法です。例題を解くことで「こういうタイプの問題にはこの解法!」というパターンを知ることが出来るからです。ただ「例題を見なくては同じような問題が解けない」なら、それは解き方の方針、ヒントを示されていなければ解けないということなので、はっきり言って「分かっていない」のです。
数学は答えまでの流れ(方針)を考えて、計算をして、初めて答えに辿り着きます。計算は機械的にやればいいのですが、「方針を立てる」つまり「問題が何を聞いているのか、何がポイントでどうやったら解決できるのか」を考えなければなりません。前提となる知識を全て理解している必要があります。
私は問題集を使ってノーヒントで解く演習を積みました。時間をかけて知識を総動員して、例題を見ないで解く練習です。そして分からなければ解説を見て、もう一度答案を作ります。
これを地道にする事で、テストのような「例題を見ることができない」状況でも問題を解けるようになっていきました。時間はかかると思いますが、参考にして頑張ってください。
(東京大学・農学部 O.T)

6. 必見!東大生おすすめの勉強法「数学日記」

Q:数学が大の苦手…この状況をどうにか変えられる勉強法を教えてください!

【東大生の回答】

私は物理工学を専攻している4年生です。私が高校生の頃、特に受験勉強の際におこなっていた数学の勉強法について教えます。
私は高校時代、数学が大の苦手でした。決して嫌いだったわけではなく、解説を見ると「なるほど!面白いな」と思うのですが、問題と向かい合うとなると解き方がまったく思い浮かばず、普通の模試でも平均を大幅に下回ってばかり。東大の模試にいたっては120点中0点近くの点数を取ってばかり、ぶっちぎりで足を引っ張る科目でした。
その時の勉強法はというと、あまり新しい問題には手を出さず、解けなかった問題の「解き直し」が中心でした。それでも点はなかなか伸びず、苦手意識はまったく克服できずにいました。
みなさんの中には「復習≒解き直す」と考える人も多いと思います。これは必ずしも間違いではありませんが、私が数学の苦手克服のために変えようと考えたのはこの「復習」のやり方でした。
「解き直し」だとその解法そのものを覚える作業になりがちだし、自分の頭で考えるというよりはどうしても模範解答の記憶を頼りに解いてしまって、かけた時間のわりに成果が実感しづらいです。
それよりも、「解法が思いつかない」というのを克服するには解法を思いつくまでの「プロセス」の訓練をしないと意味があまりないのではないか、と考えました。そこで私がおこなった勉強法は、「数学の日記をつける」ということでした。
具体的に何をしたかというと、解いた問題の解説を授業で聞いたら、必ずその日のうちにその問題のエッセンスを手帳に書き込んでおいて、暇なときにそれを何度も見返していました。
「この問題ではここが一番のポイントだ」「どの原因をクリアしていれば正解になっていたかな」「これはこの問題に限らず、こういうシチュエーションで一般に使える考え方だから要チェック!」など、本で読んだりした解説に加えて、自分が実感したことを盛り込みながらメモを残すことを心がけました。
解答解説集に書いてある内容は一般の人々に向けて書かれた説明ですが、そこに自分が手を少し加えることで、自分だけの弱点やわかりやすい説明などが詰まった参考書として働いてくれます。また、機械的に解き直す作業よりもはるかに記憶に残りやすいということも強く実感しました。
こうして日記をつけることで単なる解き直しもより成果を感じられるようになったと思います。過去に解いた問題も、日記を開いてチェックすればその問題のエッセンスがそこに詰まっているし、何より普通の解説集には書いていない「どう考えていけば解けるか」という「プロセス」の部分の復習になりました。
これにより古い問題の解き直しに時間を割き過ぎずに、むしろ新しい問題にチャレンジしていく中で「日記」で身に付いた成果を試していくという良い循環が生まれました。もちろん、解き直す作業自体も時には必要で、例えば答案の作り方が難しい問題などはしっかり手を動かして答案を作る練習をしました。
この方法のもうひとつの長所は、自分の率直な考えを、頭の中だけにとどまらせず手帳に書き出す過程で、自分の中で解決できていない疑問を確認でき、質問すべきポイントが整理できる点です。
勉強し始めの時期や本当に苦手な科目では、そもそも「何がわからないのかすらわからない」ということが多いですが、わかる範囲でポイントをまとめようとする作業を通して「何がわかっていないかを少しずつ炙り出していけるのです。実際私は、日記を付けては先生に質問するというサイクルをこなすことで、数学の点がかなり安定し、東大の模試などでも十分な点数が取れるくらいには実力を伸ばすことができました。
苦手科目は愚直に努力しようとするほど、ひたすら解き直すことに偏ってしまいがちです。しかし大事なのは「その特定の問題が解けるようになることではない」ということにぜひ注意してください。
その問題に詰まっている様々な考え方やテクニックを少しでも多く吸収すればするほど、その問題の価値は増しますあくまでその方法のひとつが「数学の日記」だと思ってください。
参考にしつつ、ぜひ自分に合った勉強法を見つけてください。
(東京大学・工学部 A.H)

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