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受験生活と息抜き ~最適な息抜きで勉強効率もモチベーションもアップ!~

2023.08.02

受験生活における「息抜き」。長い受験生活を乗り切るためには欠かせませんが、「休憩から戻れずつい長引いてしまう」「勉強すべきなのにさぼっているようで罪悪感が残る…」など、うまく息抜きできないという悩みもあるのではないでしょうか。
実は勉強だけでなく、息抜きのしかたにもコツがあります。罪悪感を取り払うために知っておきたい息抜きのメリットや、適度な息抜きするための注意点、時間別・目的別におすすめの休憩ペースや息抜き方法を学んでください。息抜きとの付き合い方を工夫して、長い受験生活を乗り越えましょう!

1. 受験勉強中に息抜きするメリット

受験生活において、息抜きすることで得られるメリットはたくさんあります。先輩たちの体験談を交えつつ、それぞれのメリットについて解説しますので、息抜きの効果を再確認し、受験勉強に適度な休憩を取り入れましょう。

・勉強の質が高まる
勉強の間に息抜きの時間を挟むことで、勉強の質が高まると言われています。長時間の勉強は集中力が下がり、かえって効率が悪くなってしまうこともあるので、適切な時間を決めて休憩することを心がけましょう。

15~20分ほどの昼寝で、午前・午後を切り替えて勉強を進めることができました。睡眠不足のカバーにもなり、勉強効率が上がりました。(Y.H.さん/中央大学 理工学部)

・勉強を頑張るモチベーションにつながる
長い受験生活の中で、勉強へのモチベーションを保ち続けることは簡単ではありません。休みなく勉強を続けていると、何となくやる気が出ずダラダラしてしまうことも…。
息抜きすることであらためて勉強のモチベーションが上がり、中だるみなく前向きに勉強へ取り組むことができるようになります。

志望校の情報探しがモチベーションアップにつながり、大学に通う姿を思い浮かべながら受験勉強に臨むことができました。(M.O.さん/上智大学 法学部)

・メンタル面でプラスの効果がある 
受験を乗り切るためには、メンタル面のケアやコントロールはとても重要です。特に、模試を受けたり過去問を解いたりといったテスト形式で勉強した後は、その出来具合によって落ち込んだりやる気が出なくなったりすることがあり、メンタルが左右されやすいタイミング。
その後の勉強に悪影響が出ないようにするためにも、気持ちの切り替えを意識しましょう。

模試の帰りや過去問演習の後においしいものを食べていました。模試や過去問の出来を気にしすぎて必要以上に落ち込んでしまうとその後の勉強にも影響するので、好きなものを食べてメンタルを回復させていました。(Y.T.さん/お茶の水女子大学 文学部)

・受験生活のストレス発散になる
受験勉強ではストレスがたまりがち。同時に、勉強が中心の生活では、たまったストレスを発散できる機会も多くありません。
娯楽の時間を少しだけでも入れるなど、日頃のストレスから解放される時間を作りましょう。

行き詰まったときは音楽を聴きながら散歩をして、ストレスを発散させていました。また、スマホでできる簡単なパズルゲームを1つだけプレイしていましたが、ゲームを何種類もプレイするのは良くないと思います。(I.T.さん/東京大学 理科一類)

2. 【時間別】おすすめの息抜きペース

どのくらいの頻度、時間で息抜きするのがベストなのかは、受験生1人1人で違いますが、基本的には1回の休憩を取る時間の長さによって、ペースを調整するのがよいでしょう。
また、休憩や息抜きの取り方・タイミングによって、その目的や効果も異なります。状況によって使い分けながら、生活スタイルや自分に合った休憩の時間・ペースを見つけてください。

2-1. 短時間の小休憩

1日中ずっと集中力を保ち続けるのは難しいですよね。長時間勉強する際は、合間に適宜小休憩をはさむことを心がけましょう。
短い休憩を取るペースの目安として、まず「50分勉強→10分休憩」のサイクルがおすすめです。多くの学校の授業と同じサイクルになるので、比較的集中力を保ちやすいでしょう。
慣れてきたら、志望校の試験時間に合わせて勉強サイクルを作ってみましょう。90分など長めの試験時間が設定されている大学も多いため、試験時間に慣れるためにも有効な方法です。
また、時間で厳密に区切るのではなく、勉強の進み具合を目安に区切ることも効果的です。
「この問題集の○○ページが終わったら休憩」など、事前に区切りを決めておくことでやることが明確になり、より集中して勉強に取り組むことができます。終わったら休憩できるということが、モチベーションアップにもつながります。単元ごとなどキリの良いところで区切ると、勉強再開時の切り替えもしやすくなります。

2-2. 丸1日の息抜き

長い受験生活の中では、思い切って丸1日、息抜きする日を作るのも良いでしょう。
丸1日使った長時間の休憩は、息抜きとしての効果を得られることはもちろん、“その日を楽しみに勉強を頑張る”というモチベーションにもなります。少し遠出をするなど、受験勉強から一旦離れてリフレッシュすれば、気持ちを新たにまた勉強を再開することができるでしょう。
頻度としては、秋頃までは1ヵ月に1回程度、冬以降は丸1日ではなく、長くとも半日程度の息抜きに留めると良いでしょう
なお、長時間の息抜きをおすすめした一方、気持ちの切り替えが苦手な人にとっては逆効果になるリスクもあります。自分に合った休み方かどうか、早い時期のうちに見極めておきましょう。
また、丸1日とは言っても、単語や公式の学習などスキマ時間にもできる小さなタスクは、勉強の感覚を鈍らせないためにも手をつけることが望ましいです。

3. 【目的別】おすすめの息抜き方法

息抜きの目的ごとに、休憩の取り方を考えるのもおすすめです。その時々の気分やモチベーションに合わせて使い分けてみましょう。

3-1. 勉強に備えた息抜き

勉強中の集中力を高めるための息抜き方法です。短時間でできるものが多いので、特に勉強の合間の小休憩で実践してみてください。

・仮眠をとる
食事後の眠くなる時間に15分など、時間を決めて休むのがおすすめです。
・外の景色を眺める
勉強中はノートなど目の前ばかりを見ているので、目が疲れがちです。「空や街の景色など遠くを眺めることで、疲れが和らいだ」という先輩も。
・身体を動かす
移動手段を電車から自転車にしてみるなども効果があります。散歩は肩こり解消や頭痛解消にもつながります。 
・糖分をとる
チョコレートやラムネなど1口サイズのものが手軽でおすすめです。
・音楽を聴く
長すぎない曲やアップテンポの曲など、スムーズに切り替えやすい選曲にしましょう。

3-2. モチベーションを高める息抜き

やる気がなくなってきたと感じた時に試してほしい方法です。「何となくやる気が出ない」「モチベーションが落ちてきた…」といった時に試してみてください。

・志望校について調べる、行ってみる
体験談でも紹介した通り、志望校について知ることはモチベーションアップにつながります。自分がなぜ今勉強しているのか、なぜこの大学に行きたいと感じたのか、といった目的を再確認できます。
オープンキャンパスなどの機会も利用し、少なくとも一度は実際に大学に行ってみましょう。志望校での大学生活がイメージしやすくなり、大きなモチベーションとなります!
また、自宅から志望校が遠く、大学に行く機会が持てない人も、ネット検索やパンフレットを通して大学や志望校について情報を集めてみてください。息抜きがてら志望校について調べることで、思いがけずより興味を持てる学問分野が見つかったり、推薦入試対策ができたりすることも。

*StudiCoでは大学生活について知ることができる記事も紹介しています。ぜひ読んで活用してくださいね。
>> 【大学生活】現役大学生のリアルな1日のスケジュール!~授業のある平日編~
>> 【大学生活】現役大学生のリアルな休日の過ごし方 〜サークル?遊び?…それとも課題?〜

・友達と受験の話をする
友人の頑張りを感じると良い刺激をもらえます。ライバルの存在はモチベーションを高めてくれるでしょう。
・歴史漫画などを読む
教科への興味が広がります。また、ストーリー性があるため記憶に定着しやすくなります。

*モチベーションの保ち方についてはこれらの記事でも詳しく紹介していますので、チェックしてみてください。
>> 大学受験の勉強モチベーションを全力応援! ~大学生の実体験に学ぶ「やる気」の育て方~

>> モチベーションを下げないようにするには?~未来を見据えるヴィジョニングのススメ~

3-3. リフレッシュするための息抜き

勉強ばかりして行き詰まってしまった時、メンタルが不安定な時は、リフレッシュすることで改善を図れます。こんな時こそ、一旦勉強から離れて過ごしてみましょう。

・身近な人と雑談する
黙々と1人で勉強に取り組む受験生にとって、友人、家族、先生など身近な人と話すことは、短時間でも大きなリフレッシュ効果があります。特に、ともに受験生活を送る友人とは、不安なことや今しなくてはならないタスクなどをシェアすることで、心を軽くすることができるでしょう。
・趣味や好きなことをする
自分の好きなことに取り組むというのも、リフレッシュに適しているでしょう。映画・ドラマの鑑賞や外出など、一旦日常から遠ざかるような方法がおすすめです。
ただし、リフレッシュするための息抜きは他の方法に比べて時間が長くなりがち。思いつきで休もうとすると頻繁になり過ぎるので、ある程度日にちや時間を前もって決めておきましょう

4. 息抜きの注意点

息抜きをする上で何より気をつけたいのは、メリハリをつけること。特に、息抜き「後」の切り替えは重要で、スムーズに勉強モードに移行するためにとても大切です。切り替えをスムーズにするために、息抜きの内容についても工夫してみてください。
例えば、SNSやネットサーフィンは、一度アプリやブラウザを開くと際限なくダラダラと続けてしまいがち。ドラマ1話分、音楽1曲分など、時間を区切りやすい内容にすることで、息抜き時間の超過を防ぐことができます。
時間超過を繰り返してしまうと、それが習慣的になってしまい、息抜きと勉強時間のメリハリがつかなくなります。休み過ぎると勉強時間が減るだけでなく、息抜きから得られる効果も減ってしまいます
息抜きの目的は、あくまで勉強をはかどらせるため。予定していた休憩時間を過ぎないよう気をつけて、息抜きの効果が最大限発揮できるようにしましょう。
また、モチベーションやメンタル・集中力が保たれており、継続して勉強できそうな時は、計画していた通りに無理には休まず、そのまま勉強を続けても良いでしょう。この場合は息抜きをすることがかえって集中を妨げてしまうかもしれません。
その時々の自分の状態に合わせて休みの計画を修正し、必要に応じて”息を抜く”ようにしましょう

5. まとめ

罪悪感の元になったり勉強の妨げになったりと、マイナスのイメージを持たれがちな息抜きですが、上手に休めば長い受験生活を乗り切る助けになります。先輩の体験談や時間別・目的別の息抜き方法を参考に、自分に適した休み方を見つけましょう。
「休むのも仕事のうち」という言葉もあります。メリハリをつけた息抜きを取り入れながら、心身ともに健康的な受験生活を過ごし、志望校合格に向けて頑張ってください!

StudiCoサポーター Y.K. Y.T.  M.O. Y.H. I.T.
Y.K.:早稲田大学 文学部 合格 Y.T.:お茶の水女子大学 文教育学部 合格 M.O.:上智大学 法学部 合格 Y.H.:中央大学 理工学部 合格 I.T.:東京大学 理科一類 合格