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現代社会のおすすめ勉強法を徹底解説 ~センター試験対策に有効な参考書&問題集はこれだ!~

2018.12.03

センター試験の「現代社会」対策には、どのような勉強法が有効でしょうか?「現代社会」を選択する受験生向けに、得点に結びつくおすすめの勉強法を詳しく解説します。つい対策を後回しにしがちな「現代社会」の、今すぐ役立つ参考書や問題集の情報も必見です。

1. センター試験で現代社会を選択する際の心構え

1-1. そもそも「現代社会」とは?

センター試験の「現代社会」は、以下の4つの分野で構成されています。

・政治的分野
・経済的分野
・地球環境や社会の諸問題
・青年期の自己形成や倫理観

このような分野から全体的に広く出題されます。取り扱う範囲としては決して狭くありません。そのため、「どこから手を付けたらよいのか」という徒労感が先に立ち、一見勉強しにくい科目であるように思えるでしょう。しかし、実際にはニュースで扱われる時事問題などが出題されることが多く、テレビや新聞、Web上のニュースなどにアンテナを張っていれば比較的答えやすい問題が多いのが現代社会の特徴でもあります。

1-2. 現代社会は選択できる人とできない人がいる

現代社会は東京大や京都大、大阪大など、一部の国立大学では受験科目として使用できないなど、入試での選択に制限があります。自分の志望大学が現代社会を受験科目として使用できるかどうかを、事前に確認する必要があります。
それを満たした上で選ぶのであれば、現代社会には明確なメリットがあります。同じ公民の中の「倫理」などでは普段耳慣れない用語を覚える必要があり、生活の中で使うことが少ない知識が多いので覚え方にも工夫が必要です。しかし現代社会は、ニュースや新聞の中で登場するような馴染みのある用語が多く使われるので、学習に取り組みやすいというメリットがあります。

1-3. センター試験での平均点と分野別の配点

センター試験の現代社会は、過去の傾向として平均点が低いことが特徴として挙げられます。
これは現代社会が、多くの人にとってあまり勉強に時間をかけない科目だからと言えます。逆を言えば、効率よく点数を稼げれば、周りと差がつきやすい科目でもあるということです。
センター試験での点数配分は、100点満点中、「政治・経済的分野」から60~70点、「地球環境や社会問題」から20点、「青年期の自己形成や倫理観」から10~20点が出題されています。およそではありますが、意識しておくとよいでしょう。

2. 現代社会のおすすめ勉強法

2-1. 過去問を活用する

センター試験の過去問は4択方式なので、1つの問題に取り組むだけで4つの知識が得られるというメリットがあります。積極的に過去問での演習をおこないましょう。
また、過去問は以下の流れで解いていくのが最も効率的です。

  1. まず過去問を解いてみる
  2. わからない、自信が無い、回答に悩んだ、という箇所を資料集などで確認
  3. 4つの回答選択肢の中の3つの誤答選択肢の内容も、知識が曖昧な場合はマーカーで印をつける
  4. 間違えて回答したものには正解に関連する情報を書き込んでおく
  5. 学習後の過去問はファイリングしておき、新しい問題に取り組む前に目を通す

このサイクルを繰り返しておこなってください。
なお、過去問を利用するにあたっては、大きな注意点があります。現代社会の勉強を進める際に大事なのは、学習対象の情報が古くては意味が無いということです。政治や経済を取り巻く環境は年々変わっていますから、過去問が出題された段階で常識だった社会的動向が変わっていた場合、逆に誤った情報ということになってしまうおそれがあります。その点はしっかり注意しておきましょう。
したがって、最新の教科書や資料を用いることがまず大事です。

2-2. 学習する分野に優先順位をつける

先ほど触れたように、分野ごとの点数配分は、「政治・経済的分野」からの出題が全体の60~70%を占める計算です。これを踏まえて、対策に取り組む際は「政治・経済的分野」を厚めに学習することが、王道の戦略と言えるでしょう。勉強時間が限られている場合は、「政治・経済的分野」が優先です。

2-3. 演習の重要性を知る

センター試験の現代社会で高得点を取るには、一問一答などの演習を何度もおこなうことです。知識を単語またはキーワードレベルで覚えるのではなく、文脈を含む情報として保持することが重要です。ひとつひとつの言葉に固執するのではなく、その用語の意味、内容を説明できる程度の知識を持つことを意識して、扱う社会的問題の要因や背景、現在に至るまでの流れを理解しましょう。

2-4. 時事問題への取り組み方

現代社会では最新のニュースを知っていることを前提とする問題が、一定数出題されます。時事問題は正答率が明確に分かれる部分でもありますから、他の人に差をつけるチャンスを含んだ範囲であると言えます。
時事問題に対応するには、新聞やニュース番組を日頃からチェックしておくことが有効です。また、ニュース番組もバラエティ性が高いようなものは時間を使う割に情報量が少ないので、社会的な問題を多く扱う番組かラジオの方が有効かもしれません。特に最近は、放送内容をアーカイブ的にまとめ、改めてネットに公開しているラジオ番組もあります。
このように、質の高い情報を配信するメディアや、リアルタイムに視聴しなくても情報を仕入れることができるサービスを活用しながら、限られた時間を有効に使いましょう。

3. おすすめの参考書・問題集

センター試験現代社会集中講義 三訂版 センター試験現代社会集中講義 三訂版
公民
公共
センター試験現代社会集中講義 三訂版
4.5
昼神 洋史/著
  • ほしい (8)
  • おすすめ (4)

センター試験現代社会集中講義 三訂版(大学受験super lecture公民)』(旺文社)
過去15年度分のセンター試験を分析し、「どのような問題がよく出題されるか(頻度)」「どのレベルまで理解が必要か(深度)」が分かるように示されているので、効率よく勉強ができます。問題量も豊富なので、センター試験対策には最適の1冊です。

センター試験 現代社会重要問題集2018(ベストセレクション)』(実教出版)
センター試験のマーク回答式問題と、空欄補充式問題の両方が収録されており、演習を通して詳しい情報を得ることに適しています。例年改訂版が出されるので、最新の問題に対応していることにも定評があります。

高校現代社会 新訂版演習ノート』(実教出版)

演習ノートという形を取っており、実教出版の教科書と対応する形の問題集として作られています。教科書での学習後、理解度を深めるためのアウトプットツールとして使用しましょう。実教出版の教科書が指定教科書であればぜひ入手してください。2つそろっていれば現代社会を学習するには最良の組み合わせとなります。

4. まとめ

センター試験の現代社会を攻略するための具体的な対策を解説してきました。
ここでもう一度おさらいです。

<現代社会の勉強法>

●センター試験の過去問を活用する。
4択問題を解く際には、不正解の選択肢の用語も覚えることで、1つの問題で4つの知識を得られる。

●資料は最新のものを使う。

●出題の比重の高い「政治・経済的分野」を優先的に勉強する。

●一問一答などによる演習も活用する。
キーワードを暗記するのではなく、その用語の背景や要因などを含めた内容を説明できるようにする。

●時事問題は、正答率が明確に分かれる差の付く分野。
新聞、ラジオ、優良サイトを活用してニュースを知っておく。

現代社会は一見範囲が広く見えますが、比較的点数が取りやすい科目とも言えます。早めに準備しておくことで、センター試験で8割〜9割の得点を取ることも十分可能です。効率よく得点して、志望大学合格への道を引き寄せましょう!