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英語長文読解の勉強法は「復習」が命!正しい解き直しルールと陥りがちなNG例

2019.07.05

大学入試で大きな配点を占める英語長文の読解問題。志望大学合格のためには、なんとしても強化しておきたい分野です。しかし、英語長文の読解力は一朝一夕に鍛えられるものではありません。レベルアップのカギは、いかにしっかり「復習」をおこなうかにあります。
この記事では、特に英語長文読解に苦手意識がある人、単語や文法の勉強は真面目にやっているのに今ひとつ英語の得点が上がらない人向けに、徹底した「復習」の勉強法をレクチャーします。一度解いた英語長文問題を最大限に活用し、次の問題を解くための実力アップにつなげてください。
なお、英語長文読解の苦手克服法をまとめた、以下の記事も合わせて読むことをおすすめします。
>> 英語長文が読めない・・・大学受験SOS! ~苦手克服のための4つのステップ~

1. 英語長文読解を復習する際の3つのポイント

英語長文読解の問題に取り組む際は、初めから解き終えた後におこなう復習のことを見据えておくようにしましょう。同じ問題に繰り返し取り組めるように、解答は問題集に直接書き込むのではなく、ノートなどに記入するようにしましょう。
問題を解き終えたら答え合わせをし、解説を熟読してください。その際、特に間違えた問題については、間違えた原因を丁寧に確認します。
また、正解はしたけれど自信を持って答えられなかった(記憶が曖昧だった、勘で解いた等)問題についても、間違えた問題と同様に解説を読み込むのがポイントです。

さて、ここまでは、問題を解いたその日のうちにやっておきたいことですが、ここからが重要となる「復習」の方法についてです。

  1. 時間を置いて、もう一度解く
  2. 設問にこだわらず、文章全体の理解に努める
  3. 知らなかった単語・イディオムを覚える

それぞれの勉強法を詳しく見ていきましょう。

1-1. 時間を置いて、もう一度解く

模試や問題集の解答・解説を読んでいる時には、「ふむふむ、なるほど」と納得したつもりになっていても、いざ試験や入試本番で似たような問題に出合った時に、結局また間違えてしまう…という事態に陥らないように、一度間違えた問題については、間違えた原因や正解に至るプロセスがしっかり身についたかどうか確認する必要があります。
そのための有効な方法は「時間を置いて、もう一度解く」というものです。これは特に、内容理解についての問題への対応力を高めるのに有効です。
例えば今日解いた問題なら、翌日や翌々日くらいまでは、文章の内容や設問の答えが記憶に残っている可能性が高く、問題を解き直した結果が自分の実力を正確に反映したものかどうかがはっきりしません。
そこで、1~2カ月期間を空けてから解いてみます。文章内容や設問について、多少記憶に残っていても構いません。
この時、問題を解く際に重要なのは、「そうだ、前はこの問題で間違えたんだった。でも、文章のここにこう書いてある(=根拠がある)から、正解はAだ」のように、間違えた原因と正解への正しいプロセスを再確認しながら取り組むことです。
この方法なら、たとえ選択肢の正解が記憶に残っていたとしても、十分に意味があります。大切なのは、正解を導き出すための過程を正しくたどり直すことだからです。

1-2. 設問にこだわらず、文章全体の理解に努める

英語長文の読解問題を解いている最中は、制限時間内に解き終える必要があるため、分からない部分は飛ばしたり、重要性が低いと判断した箇所を流し読みしたりするケースも多いかと思います。特に入試本番では、できるだけ多くの設問に正解し、高得点を狙うことが最優先事項であり、出題された英文を100%理解することは目的ではありません。
しかし、受験勉強の初期~中期の段階では、英語長文全体を隅々まで読み、正確に理解しようと努めることに、実は大きな意味があります
復習時には次のような読み方を試してみましょう。

・制限時間を設けずに、自分のペースで長文をじっくり精読する
・あえて設問を解かない
・分からない箇所があれば立ち止まり、辞書を引いたり、解説を確認したりする
・興味を引くことがあれば、それについて調べてみる

特に、2つめの「あえて設問を解かない」というのは効果的な勉強法です。
もちろんこれは、「復習時は設問を解いてはいけない」ということではありません。例えば、3度目以降の復習時、あるいは特に難しいと感じた英語長文を読み直す際などに試してみてください。
設問を解くとなると、正解を出すことが優先され、文章そのものを隅々まで理解することに専念できません。1本の英語長文を細部まで読み込み理解を深めることは、長文への苦手意識を払拭し、英文読解に対する自信をつけることにつながります。
特に「長文が苦手だ」と感じている間は、次から次へと新しい問題に取り組むのではなく、素材を絞り、そこからできるだけ多くのものを得るように努める方が大きな成果を望めます。これは継続すればするほど効果を発揮するでしょう。

また、4つめの「興味を引くことがあれば、それについて調べてみる」というのは、例えば取り組んだ英語長文のテーマが「fossil fuels」(化石燃料)であった場合、この言葉に着目し、

「化石燃料って、具体的には何を指すんだっけ?」
「なぜ、化石燃料への依存が問題視されているのだろう」
「その代替エネルギー源としては、どのようなものがあるのだろう」

ということを自分で考えてみたり、調べてみたりすることを指します。
社会問題に深いつながりを持つテーマについて踏み込んで調べておけば、入試本番で関連テーマの英語長文が出てきたときに余裕を持って解くことができます

1-3. 知らなかった単語・イディオムを覚える

最後のポイントは、英語長文を読んだ時に知らなかった単語・イディオムを覚えるというものです。
英語長文読解の復習は、ボキャブラリー増強の絶好の機会です。そして、ボキャブラリーの強化はそのまま長文読解力の向上に直結します。
英語長文を読めば、ほぼ確実に知らない単語やイディオム、あるいは知っていた単語の別の意味などに出合うはずです。英語長文に出てきた未知の単語を覚えることには、大きなメリットがあります。
というのは、繰り返し読み込んだ文章は、時間が経過してもおおよその内容が記憶に残っているため、覚えようとする単語を、その単語が出てきた文脈と関連付けて覚えられるからです。そのため、単語の意味も忘れにくくなり、かつ正しい用法も身につきます。
英語長文の中に出てくる単語を覚える速読英単語』シリーズ(Z会)が、長年にわたって一定の支持を得ていることも、その証と言えるでしょう。

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2. 英語長文読解の復習でやってしまいがちなNG例

英語長文読解の実力を高めるには、問題を解き終わった後の復習が大事ということが頭では分かっても、「本当に効果が出ているのか自信が持てない」などと感じている人もいるでしょう。
そんな人は自分の「復習方法」に問題がないかどうか、次に挙げる3つのNGポイントについて確認してみてください。当てはまるものがあれば、勉強法を見直してみる必要があります。

2-1. 英語長文問題を「解き直したつもり」

まずは自分では復習を「やったつもり」になっているけれど、実際には実力アップに結びついていないのではないかという確認です。
次に挙げる3つの内容は、いずれも英語長文問題を復習した際に見られる「やったつもり」の典型例です。心当たりのある項目はありませんか?

●丸付けの直後にもう一度同じ問題を解いた
これがダメな理由は先ほど触れましたね。答え合わせの直後では設問の答えが記憶に残っているため、自分の実力とは関係なく正解できてしまいます。期間をしばらく(1~2カ月)空けてからもう一度解き直すまで、「復習」を終わりにしないことがポイントです。

●問題を解いた後、解答・解説を読んだ
もちろん「解答・解説」に目を通すのは重要です。しかし、ただ漠然と読むだけでは不十分。自分の答えが合っていたかどうかだけでなく、正解に至る考え方が正しかったかどうかまで確認する必要があるのです。自信をもって正解できた問題に関してはざっと目を通すだけでもいいでしょう。しかし、「迷った末に勘で選んだ選択肢が正解だった」「本文の中に答えの根拠が見つけられなかった」という場合、解説を熟読した上で、次に似たような問題に出合った時に自信を持って解答するためには、どんな知識・考え方を身につけておけばよいかということまで踏み込んで考えましょう。

●知らなかった単語にマーカーを引いた(ノートに写した/単語カードを作った)
こうした作業もそれ自体は正しいことです。今一度確認してほしいのは、ノートにメモしたり単語カードを作ったりした際、そのこと自体に満足してしまい、その後の暗記作業がおろそかになっていないかということです。
マーカーを引く、ノートにメモする、カードを作る、これらはすべて学習のための準備にすぎません肝心なのはそれらを使って実際に暗記する作業です。暗記作業は時間もかかり単調で面倒に感じられるので、ついつい後回しにしてしまいがちですが、せっかく単語カードを作ったのに結局一度も使わなかったなんてことになっては元も子もありません。
英語長文問題を解き直すのはある程度時間を空けてからがベターですが、単語やイディオムの暗記に取りかかるのは早ければ早いほどよいでしょう。長文の内容がある程度記憶に残っているうちに、その内容と単語の意味を結びつけて覚えるほうが効率的ですし、記憶の定着度も高まります。

2-2. 「2度目の挑戦」を意識できていない

続いて2つめのNG例です。
1度解いた長文問題を、その1カ月後にもう1度解くとします。この時、特に何も意識せずに1度目と同じように問題を解いてしまっては、復習の意義が半減してしまいます。
英語長文読解の問題に臨むプロセスとして、次の流れを参考にしてください。

  1. 問題を解き(1回目)丸付けをした後、間違えた問題に印をつけておく
      ↓    
  2. 間違えた原因を確認。知らなかった単語・イディオムがあれば覚える
      ↓    
    ある程度の期間(1~2カ月)を空ける
      ↓
  3. 再度、同じ問題に挑戦
    ※その際、前回間違えた問題について、なぜ間違えたのか、どうすれば正解に至るのかということをよく考えながら解く
      ↓
  4. 暗記した単語・イディオムをきちんと覚えていたかを確認する

大切なのは1回目に解く時と2回目に解く時では、注意すべきポイントが違うということをしっかり意識しながら取り組むということです。
1回目は制限時間内にできるだけ高得点を取ることが目的になります。初めて読む文章なので、分からない単語や解けない問題があっても、ある程度はしかたありません。
しかし2回目以降に解く際は、前回は知識・考え方・テクニックが不足していて解けなかった問題が、解けるようになっているかを確認することに主眼を置きます。基本的には全問正解を目指し、再び同じ問題で間違えてしまうようなら、該当部分の解説を再度しっかり読み込み理解を深めましょう。

2-3. 「質」より「量」を重視している

英語の長文読解力を向上させるには、ある程度の演習量をこなすことが不可欠です。とはいえ「量」ばかりを優先し、1題あたりの学習がおろそかになってしまっては意味がありません。長文に限らずあらゆる分野に共通することですが、そもそも問題というのはただ解いただけで実力がつくというものではありません。演習後に自分が間違えた問題について、

「その問題を間違えた原因を確認する」
⇒「どんな知識・考え方・テクニックがあれば正解できたのかを明らかにする」
⇒「解法を習得する

といったプロセスを経て初めて力が身につくのです。
受験生は、入試本番への焦りから「量」を重視しがちです。問題集を買って問題を次から次へと解いていく、毎日どんどん先のページへ進む、速いペースで1冊を解き終える…そうすると、「自分は頑張って勉強している!」という達成感や満足感が得られます。しかしそれはあくまで気持ちの中だけであって、実際には進んだページ数が実力に直結しているわけではないのです。
重要なのは問題集をこなすことではなく、入試本番で高得点を取ることのはず。ならば無駄な焦りは捨てて取り組む素材を厳選し、そこから多くの学びを引き出せるようじっくり取り組むことが、最終的には近道になります。

3. まとめ

たとえ今は英語の長文読解に苦手意識があったとしても、効果的な復習を積み重ねていくことで、次第に苦手意識は払拭されていき、英文を理解する力は確実にアップしていきます。
最後に、英語長文読解の勉強法プロセスに必須の「復習」ポイントを振り返っておきましょう。

英語長文読解を復習する際の3つのポイント
(1)1度解いた問題は、1~2カ月期間を空けてから解き直す 
(2)設問にこだわらず、文章全体の理解に努め、テーマに関連した知識を充実させる
(3)知らなかった単語・イディオムを覚えて語彙力強化につなげる

注意したい3つのNG
(1)英語長文問題を「解き直したつもり」
(2)「2度目の挑戦」を意識できていない
(3)「質」より「量」を重視している

さらに、英語長文読解の実力アップのためには、どのような参考書・問題集を使えばよいのか、具体的に取り組む素材を選ぶヒントとして、こちらの記事も参考にしてください。
>> 大学受験のプロが薦める英語長文読解の参考書・問題集[レベル別]厳選3冊

岡本 眞一郎 先生(武南中学・高等学校)
1983年より都立高等学校英語教諭として、都立青山高等学校、都立戸山高等学校、都立白鴎高等学校、2014年より埼玉県立春日部高等学校、埼玉県立浦和高等学校と首都圏の進学校を歴任。2018年4月からは、埼玉県私立の武南中学校・高等学校で教鞭を執り、多くの受験生たちの指導に当たっている。
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